考察

野菜販売まとめ、今後の販売戦略

小規模の個人農家として、JAの直売所や地域のスーパーに無農薬・無化学肥料の野菜を出荷してきましたが、自信を持って出荷している野菜の中でもよく売れる野菜と売れない野菜の種類があり、売れる種類の野菜の中にも消費者に選んでもらいやすい特徴を持った野菜がある事に気付きました。所変われば品変わると言うので、人口約3万人・平均年齢50歳(全国平均47歳;近隣都市(岡山市)平均45歳)の農村で3か月間野菜の販売をした経験として纏めてみようと思います。

販売まとめ

売れる野菜の種類はと言うと、ほとんどの人にとって馴染みのある野菜。実際に販売した春・夏野菜で言うと、絹さや、スナップエンドウ、グリーンピースは良く売れて、実エンドウよりはサヤエンドウの売れ行きが良く、サヤエンドウはお客さんがいる時間に納品すると棚に陳列した瞬間からどんどん売れていく感じでした。

ジャガイモはメークインなど一般的な品種は売れていましたが、今年の春じゃがは九州などの一大産地で不作だった為、全体的に値上がりしていた影響もあったかもしれません。北海道産の新じゃがが出だすと、値段が下がってきたので「時期」という要素も無視は出来ません。直売所だと出品者の栽培地域が同じで収穫時期もほぼ揃ってくるので、他の人より1週間~2週間早く収穫出来るだけでかなり売れやすくなるし、逆に最盛期になると出品量も増えて値崩れしてきます。

さて、頑張って作ったにもかかわらず売れなかった野菜の種類はと言うと、ズバリ「頑張って作った」野菜たちです。スーパーなどでは見かけない野菜で種子を見つけるにも苦労する様な野菜。彩り豊かで味も美味しい、気合を入れて説明付きの商品ラベルを作ったこだわりの野菜は逆に売れないという結果になりました。スーパーでたまに売ってある食べた事のないトロピカルフルーツに中々手が出ないのと同じ心理なのかと思います。

まあやってみた野菜が良く売れて、気合を入れた野菜が空振りだったのは少し残念でしたが、説明が要るような野菜はあまり消費者に選ばれないという事が分かりました。

次に、売れる野菜の特徴ですが、やはり綺麗で大きい野菜が好まれます。サヤエンドウは綺麗なものを選別して販売すると、他より少し値段を高く設定しても良く売れていたし、一番最初に手に取られる程の商品だったら出品者が多い日でもほとんど影響せずに売れていきます。

野菜のサイズも、大きい方がお得感がでるのはごく自然で、多くの消費者はそちらを選ぶようです(ジャガイモなど大きいと使い勝手が悪いと感じる人もいるので一部例外があると思いますが)。生産者の目線で言うと、あまり大きいと肥料が効きすぎているのかと思い、保存性や味の観点から敬遠してしまいがちですが、実感としてそれらの野菜が消費者に避けられている感じはしませんでした。

もう一つは、自分達のこだわりである無農薬・無化学肥料の栽培方法。これについては野菜の販売を始めて少し経ったあたりからラベル表記をして消費者にも伝わるようにしましたが、特に売上げに影響があったとは感じませんでした。栽培方法よりは上記の外観や値段の寄与度の方が大きく、言い換えれば、外観や値段で同等もしくは優っていれば問題なく売れるが、無農薬だから少し高めの価格設定だとか無化学肥料だからすこし小さくても売れるだろうという考えは通用しないという事です。

今後の戦略

当初から徐々に直接販売の比率を増やしていくという計画でしたが、こだわった野菜の売れ行きが想定以上に悪かったので、直接販売へのシフトを早める必要性を強く感じました。それと同時に、一般的に馴染みのある野菜ならスーパーや直売所でも十分に売れるという事も分かったので、一般的な野菜も作り既存の販売先への出荷も継続しつつ、新たな顧客を獲得していくという方針を改めて確認しました。

個人宅やカフェ・レストランへの配達や配送、ECの利用、マルシェへの参加など、取り敢えず考えうる事は試してみて販売状況の改善に取り組もうと思います。